
Overview
生活の拠点となる、毎日必ず戻ってくる場所「HOMEBASE」
本プロジェクトは、神奈川県川崎市の東急田園都市線宮崎台駅近くに位置する学生用賃貸共同住宅の改修計画です。外壁は良好な状態を保っていたものの、竣工以来大規模な修繕が行われておらず、共用部分では廊下の床の劣化、鉄部の発錆、防水の不具合などが目立ち、補修が必要な状態でした。さらに、オーナーの要望により、学生に魅力的に映る館名板のリニューアルや、各部のサイン・グラフィックデザインの提案が求められました。
What I did
本プロジェクトは、大規模修繕を要する項目が多かった為、コストコントロールを重視し、限られた予算内で効果的なバリューアップを図る必要がありました。エントランスホールは正面の壁面を除き、既存のタイルにシンプルな塗装を施すことで、無駄な費用を抑えつつ、十分な美観を確保しました。正面の壁面には、不燃処理された木材を鎧貼りにし、無機質な空間に心地よい温もりを加えました。さらに、アクセントウォールを際立たせるために、演色性の高い照明を追加し、空間全体に柔らかな光の変化をもたらしました。
また、劣化が進んでいた玄関扉は、エントランスと調和する木目調シートでリニューアルし、全体のデザインに統一感を持たせました。各住戸の扉には、「生活の拠点となる場所、毎日必ず戻ってくる場所」という意味を込めた「HOMEBASE」というコンセプトを掲げ、その意味を象徴するアイコンと部屋番号を合わせてデザインしました。
さらに、バリューアップだけにとどまらず、住環境の向上にも細やかな配慮を行い、ゴミ置き場の位置や駐輪場のレイアウトを最適化し、セキュリティラインの設置や、外構植栽に背の高い樹木を加えてプライバシーの確保にも配慮しました。










Before(改修前)






